音と映像の関係を巡る12本 (1)




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いろいろ難しいことを考えるのもいいし、単純に楽しむのもアリ。
音と映像の関係について考えるための映像集。

■音→映像

色彩幻想
Dir.Norman McLaren

ノーマン・マクラレンの傑作「色彩幻想」。1本のフィルムを大きなキャンバスとしてフィルムに直接ペイントすることで制作された映像。ハイテンポのジャズと色彩の融合を試みている。質感だけで話をすれば、"mmm... skyscraper i love you"の時期のtomatoの映像とかに痺れてた人なんかはすんなり入ってくるのでは?これだけトンガっていて、なんと1949年の作品。
(※youtubeの映像は画質も悪いし、微妙に音と映像がズレていて台無しなので、今までに見た事が無い方は、ぜひDVDを見てほしい)


Star Guitar - Chemical Brothers
Dir.Michel Gondry

四つ打ちの曲を聴きながら電車にのると、なんとなく想像しちゃう風景を映像化。Classic!


The Hardest Button to Button - The White Stripes
Dir.Michel Gondry

Star Guitarにしてもそうだけど、Michel Gondryの映像がひっかかるのは、奇抜なアイデアだけではなくて、ちゃんと楽曲の構造が映像に落ちてるところだと思う。シーケンスソフトを実写化するとたぶんこんな感じ。(このPVは、シンプソンズパロディもアリ

Giant Steps - John Coltrane
Dir.Michal Levy

コルトレーンの名曲にアニメーションをつけた作品。この曲はジャイアントステップ進行っていう言葉があるくらい、複雑なコードがものすごい速度で展開していくってことで有名な曲って話なので、コード進行がちゃんとわかる人が見たらものすごく理に適った動きになってそう。この映像の気持ちよさは、そこに秘密があるのかも。

02/03補足:GiantStepsのコード展開のすさまじさと、いわゆる「シートオブサウンド奏法」が確認できる映像を発見したので→Giant Steps


Gantz Graf - Autechre
Dir.Alex Rutterford

Autecheお得意のキ○ガイみたいな変則ビートの音に映像をつけるのもびっくりだけど、見事に音と映像がシンクロしているところにさらにビックリ。この曲を聴きながらアシッドを決めて、トリップしながら見たものを映像化したという話を聴いて納得。目のつけどころが上記のGiant Stepsと似ていると思う。楽曲の構造よりも、もっとミクロな視点で音の響きに注目してつくっている感じがする。


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