既視感のスイッチ




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最近周りで話題になっている、Parker Itoによる作品 "The Most Infamous Girl in the History of the Internet"。インターネットをやっている人なら必ず一度は目にしたことがあるであろう期限切れドメインのサイトによく表示される、リュックを背負った女性("Parked Domain Girl"あるいは"The Most Infamous Girl in the history of the internet"として知られている。日本だとmixiのログイン画面にでてくる芝生の上の二人組の女性なんかもそう?)をモチーフにした絵画作品。(しかもこれ、アジアの油彩画家にクラウドソーシングで描かせていて、いろんなバリエーションがあるらしい)。個人的にこの作品が面白いなとおもったのは、「あれ、これなんかみたことあるな・・・」という既視感が突如「あ!あの人!」ってなる感覚。もやもやした既視感のスイッチがパチンって落ちるイメージ。

Every time I tell someone about my idea for this painting they say, "Who?", and then I show them the jpeg and they're like, "Oh yeaaaaaaa." Everyone knows the "The Most Infamous Girl in the History of the Internet", but nobody knows her. - http://rhizome.org/editorial/3394

本人も書いてる、この"Oh yeaaaaaaa." って感覚ね。すごいざっくりしてるけど、「あれ、これ何だっけ?ああ!あれか!」となるものをいくつかあつめてみたよ。どれも日常的にわりと接触機会が高いわりに、無視してしまっていて、あえて見たり聞いたりすると「あれ?これ何だっけ?」となるものをセレクトしてみた。

※それは例えば、こんな感じの「何か別のプロダクトを模した/流用したプロダクト」とはちょっとちがって、絶妙な既視感をくするぐる要素があるものを指しています。


スネオが自慢話をするときに流れている曲。ああ~そういえばこの曲いつもながれてたよね!とスッキリ。小さいころみてたアニメのBGMってわりと今きくと「あ!」となるものが多い。昔友達が、学校の先生が「前回の授業のおさらい」をはじめると、ドラゴンボールの「前回までのあらすじ」の時に流れるときの音楽を口ずさむ遊びが流行ったっていってて、面白いこと考えるなあと思った。「悟空は~」ってやつね。


ファミリーマート入店音をアレンジ。この手の音ネタをサンプリング/リミックスするというのは昔から割と多いんだけど、ネタの選び方の視点が面白い人がたまにいる。「フロア温めますか?」というフレーズは秀逸だなあと思った。


マクドナルドのポテトが揚がる時のアラーム音をミニマルテクノにアレンジ。「この音なんだっけ?」「マックのポテトが揚がる音だよ」「ああ~」という快感がある。

単純にみんなが知っているものをアレンジするよりも、一歩踏み込んで、「あれ?これ何だっけ?何だっけ?」と思わせておいてから「ああ~!」と思わせるのは、一ひねりあって面白いアプローチだと思う。いろんな考え方に応用できそう。

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