recyou.




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REC YOU.
YouTube - REC YOU

ソニーのウォークマンのプロジェクト「RECYOU.」が気になる。ティザー状態だからまだ詳細は見えないけど、「あなたの顔がいろんなところに出現!」的な、顔写真投稿→Motion Portrait→ゲリラ的に映像投影、という形のWEBを入り口にしたCM/OOH(野外広告)のクロスメディア企画なのかな。詳細は10月中旬のサイトオープンじゃないと見えてこない感じ。youtubeの映像では高出力のプロジェクターでビルに映像を投影するといえばGraffiti Research Labが有名かも。

いろいろ思うところがあったので、以下最近考えていたこととかダラダラと書いてみるテスト。

最近ちょうど、TTSとかVocaloidみたいな合成音声とかMotionPortraitとかImaged Basedモデリングみたいな技術がある程度の水準に上がってきて、素材の再利用性というのがグンと上がってきたことが気になっていたんですよ。やっぱりユーザーに何かを投稿させたりボタンを押したりさせる以上、「たったこれしかやってないのに、こんな豊かな反応がかえってきた!」ってところが、面白いか面白く無いかという問題のほとんどすべてだと思うから(ジェネレーター系コンテンツがどうして面白いかっていうことを考えてもそうだと思う、PICTAPSなんか極めつけでしょう)、最小限のリソースでガンガン再利用しておもしろい表現ができるという技術はホントに大切だと思う。だから、REC YOU.の場合、顔写真という一つの素材を送るだけで、Motion Portraitをかませて映像化して、CMとかOOHとかいろいろなところで展開されていくというのが素敵ーって思った。

余談だけど、たしかMotion Portraitってリアルタイムリップシンクもできるって話だから、音楽との親和性も高いのかな?でも映像で使われているような(ヴェルディのレクイエム)曲で口パクパクさせてるってことは、やっぱ曲の中から歌だけうまく抽出しないとリアルタイムシンクは難しかったのかもしれない。リアルタイムじゃなければ歌詞のテキストだけ用意して別途シンクさせるというのもありなのかな?(あるいはPOPSとかなら、カラオケバージョンを逆位相でぶつけて歌の部分だけ抽出するとかwww?)あるいはどっかでライブイベントやって、ボーカルのマイクの音だけひっぱってきてmotion portraitでいろんな人の顔が一緒に歌ってるように見えたりとか。あれもできそう、これもできそうって色々考えちゃうよなあ。やっぱりMotion Portrait面白いなあ。(そういえばMotion Portrait自体ソニーからスピンオフした技術なのだった)

聞こえてきた話によると、手がけているのはNike CosplayBIG SHADOWで有名なGT INC.さんとの事。Shadow Monstersとか、GRLとか、いわゆるメディアアートの土壌でよく見られる手法を積極的に取り入れている印象があって面白いなあと思っている。僕の周りのメディアアートコンシャスな人たちの中から批判的な意見も聞こえてきたりして、そういうところも面白いんだけど、一応書いておくと、僕個人の意見としては結局技術的な部分はどうでもよくて、アートにしても広告にしても重要なのは手法じゃなくて結局文脈だと思うし、パクりだとかそういう議論は正直、手法の文脈への落ち方が巧みでさえあれば騒ぐほどのものでは無いと思うけど、どうだろう。(そういえば、あんまり関係無いけど、大分昔に椹木野衣の文章か何かで読んだような気がするんだけど、Jeff Koonsが広告代理店出身って話は面白いよね。詳しい話知りたいなあ。)

何にしても新しい試みがでてくるのはやっぱワクワクしますね。
ぼくもこんな仕事してみたいなあ。

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