ある程度のフォーマット化とともに手法としては定着をみせつつある「バイラル」って、実際のところ、どーなんですかね。一番多いパターンは企業がお金をかけてオモシロ映像をつくってyoutubeとかにあげてるわけですけど、どうも手法が同じものが多いのが気になる...「フェイクなのはわかるんだけど、素敵」とか「本当にやってるの？嘘？どっち？」っていうのは面白いんだけど、中途半端が一番マズいなと某国産車の映像を見て思った。
実際バイラル広告の効果測定ってどうしてるんですかね？一時期話題になったTHE VIRAL CHARTとか、なんかすごいお寒い状況になっているし（ちょっとdiggってる人が見たら、こんなランキング全然リアルじゃないとおもうのだけどどう？）Google TrendsとかTechnoratiとかKizashiでグラフが上下するのを見て一喜一憂するのがFA?
今回は、「いわゆる」バイラル系っぽいものをいくつか眺めて色々考えてみたよ。
Fox Regional Sports Report - China
FOX SportsのCM。みんな大好きTraktorの名作CM。最近のバイラルアドっぽいものってこのトーンを踏襲している気がする。偽ドキュメンタリーみたいな手法って別に昔からあるんだけど、きわどい感じも含めてこれがズバ抜けてる感じはする。トルコ篇、ロシア篇、インド篇、南アフリカ共和国篇などバリエーションあり。
Toyota Tacoma Meteor
おもしろい事例としてはToyotaのTacomaという車のCMが「隕石とぶつかっても大丈夫」的なCMをやったんだけど...
こんな感じでオチの広告になってる部分だけ消されてアップされちゃって、本当の隕石の映像なんじゃないかと話題になっちゃった事例も。これやった人賢いなあ。広告をつかって別のサイトの広告ができちゃう。THE コバンザメメソッド！
Still Free
やっぱりこのぐらい広告色をゼロにしちゃってショッキングな内容が一番面白いし、詳しく知りたくなるよね、と思ったり。エアフォースワンにタギングする映像。これ、最初見た時完璧に騙されたもんなあ。
Qashqai Cargames Stunt
日産の車のバイラルプロモーション。QASHQAI CARGAMESっていう架空のエクストリームな競技をでっち上げたもの。テレビのレポート風とか、世界観がちゃんとコントロールされてて、個人的には好きな感じ。この手の映像のお約束の手持ちカメラにうまーい具合にCG合成というのがわかりやすい一例。ネットにあげる事考えるとある程度荒くなるし、合成自体はある程度ちゃんとやればあんまり粗が目立たないから、こういう手法が自然と増えるのかも。まだこの時期って例えば「小太郎ぶろぐ」さんなんかで紹介されたとしても、「びっくりカースタントな映像だよ！」的な紹介で「広告」っていう事はあまり意識されていなかったように思うんだけど、みんなだんだん賢くなってきて、最近では広告っていう前提で楽しんでる感じはする。映像にも広告的なメッセージがよく乗るようになったし。
Dynamite Surfing
Quicksilverのキャンペーン。
Kids make a roller coaster loop on the train tracks
Hydroという石油会社のキャンペーン。
こうやって見ると、この手の映像って枠組みというか、手法は
おんなじなんですよね。
・エクストリームであること
・嘘かホントか微妙なラインで
・合成はバレないように
・転んでも泣かない
というところなのか？
確かに放送事故とか、びっくり人間的なものって広がりやすいとは思うのだけど、いつまでもこのフォーマットでやってるとさすがに飽きるかも、と思った。エクストリームなものに限らず、本当に面白いものは自然に広がっていくわけだから、ちょっとやり方を考えなくちゃいけない時期なのかもしれませんねえ。（ああ、なんか適当すぎてシマりが悪い）
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絶対無いけど、小室哲哉を採用したCMに数フレ華原朋美の顔が映り込んでたりとかしてさ、実証映像がyoutubeにあがってガンガン視聴回数あがりました！みたいなストーリーとかどうなのw
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一番気持ち悪いのは、それほど面白くもない映像やらゲームやらをつくって、"seeding"なんつって、そこそこアクセスのあるブロガーに金わたして記事かかせたりする手法があるということで。これってほとんどスパム行為で、長い目で見るとこんなのが当たり前になったらネットの情報のあり方のバランスが崩れる（こんなのばかりになると、ブログやらSBMがスパムだらけになって集合知って考え方は無効になる）ので僕は反対。