Oliver Laricというアーティストの映像作品。人間の動いた軌跡を逆にしているという、原理は非常にシンプルなものなのだけど、じっと見入ってしまう面白さがある。
身体のような複雑な動きをするものが、記述されたルール通りに同じ動作をする、という面白さ。これと同様の面白さは、数年前のPhilippe Decoufleの舞台で、DVカメラを片手にもったダンサーが舞台で踊ると、舞台のスクリーンに、そのダンサーのDVカメラの映像が映るというシーンで感じた面白さとすごく似ている。このシーンが面白いのは、カメラの動きとダンサーの動きはシンクしているのに、周りの風景が全然違う風景になっていて（舞台ではなく図書館で踊っている映像になっている）...これは要するに違う場所で同じダンスをしながら撮影したビデオを、まったく同じダンスをしながら再生しているというトリック。（プログラムされたカメラのロボットアームを人力でやってると考えるとわかりやすい）訓練された身体があってこそできる面白さだな！と思って、すごい興奮した記憶がある。
※そういえば、ドゥクフレの最新作（本人のソロ!）が日本で公開されます。すごく面白い作品みたいなので、ドゥクフレを見た事が無い方も必見です：詳しくはここ
2006年10月19日 20:21
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