以前紹介したA Kinetically Driven Interactive Music Environmentこと、SonasphereのVersion 1.0がリリースされた模様。
サウンドファイルとエフェクターとミキサーの独立したオブジェクトを、重力等の物理的なパラメーターが与えられた三次元空間上で操作する事によって複雑なエフェクトを生み出す事ができるソフト。思い通りの音を出そうとするとすごく難しいんだけど、一瞬ドキッとする音が出たりして面白い。おそらく「操作する」という事よりもむしろ様々なパラメーターが複雑に絡み合う事によって偶発的な音がどんどん出てくるという事を重視している感じがする。
Generativeな音楽ソフトって基本的に遺伝的アルゴリズムを利用して音を生成するという物が多い気がするんだけど、そうじゃなくて物理的なパラメーターを利用するというのがまず面白いし、「音ネタ」があって、それに偶発的なエフェクトを与えることでまったく別の音と構造を生成するという点は、今音を作る人達にとってはすごくしっくりくるんじゃないかと思う。
音のモビールを組み立てている感覚とでもいうのかな?Sonasphereを操作していると、MAX/MSP以上に「組み立てていく」という事や「バランス感覚」を意識するようになっている気がする。
とにかく面白いので、OSXの人は是非試してみよう。
2003年11月 2日 19:36
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