IDEE黒崎社長インタビュー




家具の次は、バブルの「廃虚」に美しき命を イデー社長  黒崎 輝男さん(54歳)

IDEE社長の黒崎さんのインタビュー。Phillipe StarkやMarc Newsonをいち早く日本に紹介したのもこの人らしい。そのトンガッた感性はどこからくるのか。

豊かになった日本人の関心がファッションから料理へ、そしてライフスタイルへと移ったのでしょう。広い部屋は無理でも、思い思いの趣味でまとめる。ボーナスで返しながら絵を買う若い世代が増えてきたのと同じで、成熟した文化になってきたとは思う。

という家具ブームについての発言は興味深い。たぶんIDEEとか、こういった状況を「仕掛けた」側の人達なんだよね。「成熟」といえるかどうかは、一応「若者」のひとりとしては、あまりピンと来ないんだけども、アートやら家具やら、なんでも消費しやすくはなっている気がする。あらゆるものにちゃんとガイドラインがあって、奥行きのあるクラスターに分類されて、自分が何処に立っていて、何を買うべきか、とても分かりやすい、整理された世界。特にアートについてはここ数年、アートを買う事がトレンド、みたいな風潮があるし。

「家具ブーム」といっても、結局一番売れてるのって、60年代のデザインだったりするわけでしょう。確かに60年代ってプラスチックみたいな新素材がどんどん実用化されていって、チェルノブイリもまだ爆発してなくて、世界的に科学技術万歳!デザイン万歳!みたいな風潮で、デザイン史でも一番キラキラしてた時期だとは思うけれど。未だ僕らが60年代に魅力を感じ続けてる状況って、裏かえせば今のデザインに魅力が無いという事にも受け取れるよね。これは実は、けっこうヤバい事だったりして?

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