評価される空間




JCDデザイン賞 2003 速報

JCDデザイン賞は、ショップ・ストア、レストラン、オフィス、公共施設などの商業施設を中心に6部門の応募作品の中から、大賞、優秀賞、奨励賞、入選作品を選定し、デザインが人間、社会、自然といった要素を総合的に考える文化技術であることを確認し、デサイナー自らがその総合性を探求する場として設定された賞です。

今年の特別審査員は1101さん。大賞のコウチ・マーケット「流出する内部」は以前雑誌で見て関心した事があったのだけど、やっぱりすごいな。物販店舗では命となる客のシーケンスとか、そういうものがものすごくスマートに処理されていて、内だか外だかわからない事で、逆に安心感があり、スッと入っていける。店舗内は商品が整然と並べられているようだけど、たとえばこの逆のコンセプトをつきつめてみるとどうなるかという事にも興味がある。たとえば、ビレッジヴァンガードの店舗の中って、あえて雑然とさせることで、駄菓子屋のような-「宝探し感覚」ともいうべきものを生み出していて、「偶然」が介在する隙間がすごくある。要するに、お金をムダ使いさせる事に関しては非常によくできた構造なのだと思う。糸井重里賞の「KURA-KURA」は、写真を見るだけだと、すごく構成主義的な空間という事はわかるんだけど、ライティングなども含めて、実際にその空間に行かないとその場所ならではの魅力が見えてこないのかも、と思った。

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